ジャンル | 経営SLG |
---|---|
プレイ可能媒体 | PC/steam |
可愛らしいドット絵が目を引く「Let's Build a Zoo」は、動物園の経営シミュレーションゲーム。
しかし同じく動物園の経営ゲームで有名な「プラネットズー」に比べると、絵のタッチ同様、経営要素にもリアルさはなし。気軽に動物園経営を楽しめる。
また、ゲームを進めるなかでプレイヤーはさまざまな選択をゆだねられ、その選択によってモラル値が変動。
動物にも環境にもやさしい動物園にすることもできれば、利益だけを追求した悪の動物園にすることもできる。
steamのレビューコメントを見る限り、このような一風変わったコンセプトが特に受けているゲームだといえるだろう。
総評:★★★☆☆
ハマり度 | ★★★☆☆ |
---|---|
シナリオ | ★★☆☆☆ |
キャラクター | ★★☆☆☆ |
ゲーム性 | ★★★☆☆ |
(※ハマり度について、★3は興味があるなら楽しめると思う、★4はぜひともやってみてほしい、★5は筆者の性癖ど真ん中の作品なので好みが合えば最高の握手ができる)
購入から5日ほどでプレイ時間が29.2時間を記録してしまった。が、ハマり度は★3評価。
また、点数にすると★3評価は50~79ぐらい差があるが、おおよそ60点だと思っている。
なぜかというと、ここまで黙々プレイしてしまったのは、「コンプリート欲によるものだけ」に尽きるためである。
もっとシナリオを読み進めたいであったり、出てくるキャラクターを好きになったりということは、ほぼなかった。
シナリオおよびキャラクターについて
「Let's Build a Zoo」では、クエストをくれるキャラクターが複数存在しており、シナリオはそこに付随する形で進む。
しかしどのシナリオもテキスト数は少なく、別キャラクターのシナリオ同士が絡むといった深みもない。
このゲームはあくまでさまざまな動物やその種類、施設や装飾品などをコンプリートすることが主であり、シナリオやクエストはそのおまけ程度のものと考えてよいと思う。
ゲーム性について
前述したとおり、「Let's Build a Zoo」は動物や各施設のコンプリートを目指すゲームだと思っている。
2022年7月4日時点で動物の種類は60種、施設や装飾品アンロックのためのツリーは288種とかなり膨大である。コンプリートのしがいは素晴らしい。
また、それらを使い理想の動物園を作る、いわゆる箱庭ゲーム的な一面も持っているといえるだろう。
装飾品は非常にデザインが豊富。おしゃれなものから海賊モチーフのどくろなんてものも……。
農場を作ることもできるようになるので、ドット絵時代の「牧場物語」気分を味わえたりも。
いやというか、君もう完全に「牧場物語」の主人公だよね!?という人材もいたりする。
既存の動物をMIXして「ハイブリッド動物」なるものも生み出せるが、正直いい感じの動物ができるのはまれである……。
レビューまとめ
「Let's Build a Zoo」はコンプリート欲が刺激されてとても楽しくはあるが、主軸となるゲーム性もやりこみ性もその点に集中している。
収集系コンテンツが好きな人であれば、あっという間に何時間も過ぎてしまうぐらいのめり込めるだろう。
一方、シナリオであったり経営要素であったり、収集以外の要素を強く求める場合には、飽きてしまいやすいように感じた。
余談
非常に個人的な話ではあるのだが、このゲームは「動物好きには少なくとも勧めないな」ということだ。
動物の種類をどんどん増やしていくには、どうしても次から次へと繁殖をさせなくてはいけなくなり、一個体を大事になんて感覚はまず捨てざるを得ない。
「うさぎちゃんが投入したオブジェクトでぴょんぴょん遊んでるよお。かわいいよお」なんて感覚は、プレイ当初しか持っていられないだろう……。
また、牛や鶏といった一部の動物は、牛乳や卵を得るために家畜化することもできるが、のちに檻に戻す際のアイコンがゴミ箱だったりする。
細かいところではあるが、節々で「動物が本当に好きな人が作ったゲームではないのだな」と感じるのだ。
人非道なルートも選べるゲームである時点でそりゃそうだといった感じではあるのだが、物心ついてすぐに「牧場物語」をプレイし、それがその後の人生に大きな影響を与えているレベルの筆者にとっては、なんだかなあと感じざるを得なかった。
ただ、プレイを進めているうちにもうひとつ新たに動物園を開けるようになる。
そちらは「お金無制限可」+「動物の寿命オフ可」+「通常の動物園でアンロックしたものはすべてアンロックされている」といった具合だ。
なので、通常の動物園は攻略優先、もうひとつの牧場はのんびり自分好みにデザイン、と割り切るのもひとつの手だと思う。
のんびりデザイン中の筆者の第2動物園。なんと入場料無料、ショップで売ってるものも最大品質×ほぼ無利益設定というやり放題可能。
攻略情報・コツ
ちょっとした攻略情報や、プレイのコツを記載。思いついたときに、追記あり。
ネタバレ箇所はオンオフできるようにしているため、お好みに合わせてオープンしてください。
気づいたときには手遅れになりやすいポイント
動物のアンロックには、ほかの動物の特定品種が必要になります。
そこで筆者が陥ったのが、「後半になって初期のころに手に入れた動物が必要になったが、特定品種が生まれる条件を持つ品種がすでに他界していていない」という状況です。
(これは筆者が途中で「新種のアンロックより先に、既存種の品種をすべて揃えよう」として時間をかけ過ぎたせいもあるかもしれません……)
「Let's Build a Zoo」では、既存種を手に入れる方法が、トレードショップで販売されるのを待つ(毎日ランダムラインナップ)しかないため、一向にほしい種が手に入らずにおります。
「この動物は全種揃ったし、もういいや」と一切の繁殖を止めると、このように厳しい状況になる恐れがあるのでお気を付けください。
管理を楽にするコツ「自動繁殖は基本オフ」
動物をクリックすると、情報が表示される中に繁殖のオンオフ切り替えスイッチがあります。
これをオフにして、「檻に適用」までしておくと、水が足りないだなんだとひんぱんにアラートされず、楽になるでしょう。
ただしこれに頼りきって放置すると、前述のとおり、交換に必要な品種を生み出せなくなる恐れがあります。
プレイ後半になると余るほどお金は貯まるので、スペースは惜しまず、檻のサイズをあらかじめ大きく作り、個体数がそこそこ増えても大丈夫な状況を作っておいたほうが結果的に楽かもしれません。
効率よくゲームを進めるコツ「優先的にアンロックしたいリサーチツリー」
優先的にアンロックしたいのは、「研究パック:研究者+1」と「繁殖施設:部屋を追加」です。
「研究パック:研究者+1」はリサーチポイントの貯まるスピードが上がります。
「繁殖施設:部屋を追加」は、その名前のとおり繁殖施設の部屋数が増え、一度に繁殖させられる動物の数が増えます。
以下にリサーチツリーの位置を記した画像を貼っていますが、すべてのツリーイラストが見えています。ツリーのネタバレも避けたい方はオープンしないでください。
ネタバレオープン
「研究パック:研究者+1」の位置
「繁殖施設:部屋を追加」の位置
また、さらに効率をアップさせたいのなら、「妊娠期間を短縮」や「従業員のアップグレード:人材エージェント」もおすすめです。
「妊娠期間を短縮」はそのまま、「従業員のアップグレード:人材エージェント」では待期期間なく、すぐに人材を雇えるようになります。
ネタバレオープン
「妊娠期間を短縮」の位置
「従業員のアップグレード:人材エージェント」の位置
「農作業」のアンロックについて
リサーチツリーのアンロックによって、「農作業」ができるようになります。
筆者の場合、どこにあるか見つけられずにかなり悩んだので、以下にリサーチツリーの位置を画像で示します。
リサーチツリーのイラスト一覧のネタバレOKの方は、オープンしてください。
ネタバレオープン
「農作業」の位置
装飾に凝りたい方向け、おすすめリサーチツリー
動物の檻内に湖を作るには、「湖パック」のアンロックが必要です。
しかしパッと見だと、湖の飾りばかりが目に入るため、湖が作れなくてやきもきしている方は、以下でリサーチツリーの位置をご確認ください。
ネタバレオープン
「湖パック」の位置
エコに配慮した動物園を作る場合、リサイクルゴミ箱が必須になりますが、デザインがいかんせん可愛くないですね。
デザインに凝った動物園を作りたいのであれば、「すべてのゴミ箱のゴミをリサイクル」をアンロックしましょう。
これをアンロックすることで、すべてのデザインのゴミ箱がリサイクルに対応します。
ネタバレオープン
「すべてのゴミ箱のゴミをリサイクル」の位置